
WordPressなど、ブログ中心のCMSシステムなどで、
カスタマイズしたい主な内容としては、
- 【テンプレートのデザイン変更】
文字のカラーリングや画像を変更したい - 【サイドバーやフッターの内容変更】
ウィジェット・表示内容を変更したい。カテゴリ毎などで変化させたい - 【カスタムフィールドの追加と表示】
タイトルや本文以外の独自のフィールドを作り、思った所で表示したい
があると思いますが、WordPressでは、3.3.1付属のテンプレート、「TwentyEleven」と、2つのプラグイン「Custom Field Template 1.9.9」、「TS Custom Widgets v 2.0」を、組合わせることで、PHPなどプログラムを使うことなく、大概の事ができ、しかも自由に、後から変更できます。
これらは、WordPress3.3.1のマルチサイトで利用できます。また、2つのプラグイン共、管理画面上から、検索で呼び出してサーバーに取り込めるので、ダウンロードやアップロードという作業を省けます。
1.【テンプレート(TwentyEleven)のデザイン変更】
については、TwentyElevenの「子テーマ」を使って、最低限スタイルシートの追加、変更分を上書き用CSSファイル1個に追加することで、TwentyEleven自体の更新に影響されずに、カスタマイズてきますので、直接編集するよりベターです。尚、場合によっては各種テンプレート用のPHPファイルをいじる必要がでてきますが、その場合も、変更関連分は子テーマのフォルダに入れます。
子テーマについてのはまりの注意事項は、以前書きましたので、そちらを参照して下さい。
2.【サイドバーやフッターの内容変更】
標準テーマTwentyEleven+プラグインTS Custom Widgets v 2.0TwentyElevenでは、管理画面の「外観」-「ウィジェット」メニューで、サイドバーやフッタの既定のウィジェットについて、表示の有無や上下位置の変更ができます。
また、オリジナルのウィジェットは、「テキスト」項目を右の「サイドバー」エリアにドラックしてから、▼をクリックして内容を設定するだけ。
さて、以上の標準テーマでは、設定内容は、全ページに同じように表示されてしまいます。
しかし、コンテンツに気を配るユーザーの方は、サイドバーの内容をカテゴリ毎などで変えたり、表示項目を変えたりしたいものです。
そこで、プラグインの「TS Custom Widgets v 2.0」インストールします。
詳細な使い方は、こちらのページが分りやすいので、省きますが、
PHPを書く事無く、表示条件をクリックだけで変更できるので超便利です。

まず、表示したいウィジェット内容を、管理画面の「外観」-「ウィジェット」で設定し全て網羅。「テキスト」項目が複数ある時は、上から順に、どの内容になっているか確認。
次に、管理画面の左に表示される「TS Custom Widgets」のメニューから、表示条件を設定します。
例えば、特定のカテゴリ名だけ表示しないとか、ブログ別に変更表示と全固定ページ別とか、任意のカテゴリにだけ表示、任意の投稿記事だけ、特定の固定ページと特定の記事だけ表示など、複雑な条件を、チェックボックスとクリックだけで細かく設定できます。

■さらに、以下で述べるプラグイン、Custom Field Templateで設定した、カスムフィールド内のデータも、ショートコード形式で、「テキスト」項目に入れておけば、好きな表示条件で、サイドバーやフッターに、表示できるようになります。
3.【カスタムフィールドの追加と表示】
プラグインCustom Field Template 1.9.9オリジナルな入力フィールド(カスタムフィールド)を使って、何かしたいという方は、中級者以上でPHPをこなす方が多いのかもしれません。
しかし、HTMLのinputタグなどが理解できる方であれば、PHPを書かなくても日本製のプラグイン、Custom Field Template1.9.9を使って、かなり自由度の高いカスタマイズが可能です。
基本的な使い方はこちらのページへ。
多機能で、設定項目も多いプラグインですが、最低限の設定だけで、
1.カスタムフィールドの入力形式、出力形式を設定し、
2.それを投稿ページや固定ページで呼び出してデータ入力、
3.最後にショートコードという形式で、記事本文中やサイドー、フッターなど好きなところに出力できます。
まず、管理画面の「設定」-「カスタムフィールドテンプレート」で入力・出力形式の設定をします。
プラグインで設定する入力形式「TEMPLATE」トは、以下のようなHTMLのインプット文を連想させる形式です。下記の例は、セレクトメニューと1行テキスト形式ですね。
TEMPLATE #2
テンプレートタイトル 投稿本用
[btyosya]
type = select
value = 伊坂幸太郎 # 伊集院静 # 熊谷達也 # 佐伯一麦
default = 伊坂幸太郎
label = 著者名
[tbtitle]
type = text
size = 30
label = タイトル名
上記の設定は、投稿本文入力画面下に読み込んで、下図のように表現されます

次に上記の形式で変数[btyosya]に入力されるデータの出力形式「FORMAT」は、
プラグイン設定画面の [cft] and [cftsearch] Shortcode Format の項目で、HTMLとからませるなどして指定
(例)
FORMAT#2
<span class="bookdata">[btyosya]作品 <br />タイトル『[tbtitle]』</span>
最後にデータを取り込んで表示するには、例えば、投稿本文中などで、以下のようなショートコード形式でフォーマット番号を指定
・・・・・・・・・・・・
[cft format=2]
・・・・・・・・・・・・
すると最終的に閲覧者には、
・・・・・・・・・・・・
伊坂幸太郎作品
タイトル『仙台ぐらし』
・・・・・・・・・・・・
のように表示されることになります。
このプラグインは、
■入力と出力は1対1である必要がないし、入力した投稿や固定ページと同じページでのみ、出力する必要もないので、ある記事画面で入力したデータを、別の固定ページで出力ということも可能です。
例えば、[cft format="1" post_id="23"]のように記事や固定ページのIDを指定すると、別の投稿記事で入力したデータを呼び出せます。
■また出力指定のところで、「PHPを使用する」にチェックすると、PHPも合わせて使えます。入力Templateを使わずに、出力FORMAT指定だけすれば、単純なショートコード作成用にもできる優れものです。
■さらに、2.でご紹介したTS Custom Widgetsプラグインと合わせて使うと、特定カテゴリーだけに表示とか、3つの特定投稿だけに表示とか、様々な条件付きで、カスタムフィールドのデータを表示できます。
いかがでしょうか?WordPress3.3の標準テーマTwentyElevenと、プラグインのTS Custom Widgets、Custom Field Templateを合わせて使うと、コンテンツの入力・出力のカスタマイズが、かなりの部分、できてしまうと思いませんか?
勿論、このほかにも、ナビゲーションやSNS連係など、カスタマイズのニーズは無限にありますが、最もコンテンツ表示に重要な部分は、テンプレートを編集すること無く、これで解決できるのでは、ないでしょうか。
これらの素晴らしいテーマ、プラグインを提供してくれた作者に深く敬意を表したいと思います。