岩井俊二著「ラストレター」を読む

御存知、仙台市出身で映画監督・作家の岩井俊二著『ラストレター』を読みました。

2018年の書下ろし小説で、岩井氏自身が脚本・監督をして、2020年1月17日に映画も公開予定です。

映画化を念頭においた小説と思いますが、映画の方の配役が凄すぎて、原作に登場する男共のダメダメ感が、消えないかと心配になりますw以下、ネタバレあり


映画の配役:
・鏡史郎(福山雅治)
・鏡史郎の初恋の相手、未咲(?)
・未咲の妹、裕里(松たか子)
・未咲の娘、鮎美(広瀬すず)
・未咲の中学生時代(広瀬すず)
・裕里の中学生時代(回想・森七菜)
・鏡史郎の中学生時代(回想・神木隆之介)

小説では、仙台が主な舞台。地名は、一部架空になっていますが、すぐ分かるw。

過去の想い出に捕らわれて、書けない小説家が、中学時代好きだった女性、未咲の死を知らないまま、「妹」裕里と手紙とやり取りしながら、中学生時代の純愛の気持ちに戻り、再起を目指すという、抒情的なテーマ。

手紙の送り主が、姉のフリをしている、と知りながら、何故、妹とやり取りしているのか、スマホの時代に、なぜ手紙なのかは、読んでいただいてと。

小説の方は、本筋以外にも、夫婦のあり方、介護、嫁姑、DV、「遺族」など、社会的テーマも所々散りばめ、ストーリーを、ふくらませています。だぶん映画では端折るでしょう。

「今でも好きだ」「いつまでも好きでいてほしい」、しかし肝心の相手が「いない」。

主人公は、中学時代に(頭の中で)ワープして、初々しい恋愛の想い出に浸るが。。。

昔は、このようなシンプルな物語に溢れていた気がしますが、最近は、実際にワープしたり、男女が入違ったり、あの世の人と会話できたりと、派手なな動きがないと、読者・観客が納得してくれない中、著者、監督の直球。

小説では、話者が入れ替わったり、込み入った構成になっていますが、映画では、かなり構造を単純化して、分かり易くしているようですね。

そして、先ごろ、追加キャストとして、豊川悦司が、未咲の元恋人・阿藤、中山美穂さんが、阿藤の同居人・サカエ役として出演の発表がされました。重要な役どころですが、豪華な脇。小説の方では、派手さの無い、かなり荒んだ感じなんですが。

小説の方は、最後の1ページが、私的に納得がいかないのですが、映画では、どうアレンジされているのか、楽しみです。

おっと、原作と映画は別モノ、が原則だった。ただ今回は、原作者と脚本と監督が同じ人なので。

尚、この映画は2018年の夏に、せんだい・宮城フィルムコミッションの協力で、仙台、白石などでロケが行われています。