熊谷達也著『エスケープ・トレイン』を読む

熊谷達也著、『エスケープ・トレイン』を読みました。

当方が勝手に命名している熊谷作品のジャンル、熊、オオカミなど動物と猟師の格闘描く「獣もの」、港町の人々の、明治から昭和の頃の半生を描く「時代もの」、自伝的作品も含め、若者の現代もの青春グラフティー「青春もの」とは違う、新ジャンル、スポーツエンタメの作品。色恋は出てきません。


ロードバイク(自転車)が好きな方は、タイトルを見ただけで、「ツール・ド・フランス」に代表される、自転車競技の話とすぐ分かるのでしょうが、トウシロの私には、ピンときませんでした。

読み進めると、日本にも、まだ発展途上ながら、プロのロードバイク・チームがあること、個人戦もあるが、チームで作戦をたてながら、他チームとの駆け引きが面白い事、とにかく空気抵抗と戦うために、詳細なデータを取りながら、自分の限界とも闘うスポーツであることが、分かってきます。

物語は、明確な目的意識もないまま、陸上からロードバイクの世界のプロになった主人公が、ヨーロッパで活躍したベテラン選手と共に、同じチームで大会に出る内に、みずからの生きる目的に気がついていく、という「青春もの」の要素もあります。

ロードバイクに詳しい方とって、走りの表現が、どの程度リアルなのかどうかは、わかりませんが、少なくとも私には、非常にダイナミック、スリリングに感じました。

そして、思わず、仙台に、モデルのチームがあるのかなと検索したのですが、まだないみたい?

日本で、プロスポーツでやるには、まだ一般の認知度は高くないようですが、中身がわかってくると、日本人好みの駆け引きがいっぱいあって、面白いスポーツのようですね。ドラマも幾らでも作れそうです。

そういえば、マンガの「弱虫ペダル」(読んだことはないです)も、このテーマなのかな?そうすると、意外に詳しい人も多いのかも。

それにしても、空気抵抗回避のための駆け引きが面白過ぎる。

マラソンや陸上の長距離でも、見られますが、ひとりでなく、チームで戦った方が、エースの脚をためられて、誰かを優勝させるには、複数のエントリーが有利ってわけですねえ。

(5/11追記)熊谷先生、チームのGMになってました。
⇒杜の都に自転車実業団 仙台拠点、16人で始動 作家・熊谷達也さんGM | 河北新報オンラインニュース https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201905/20190511_14030.html (時間が経つと削除されます)

熊谷達也 著  『エスケープ・トレイン』 
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発行:2019/02/19 出版社:光文社 紙価格:1728円
ジャンル:青春 形態:単行本