仙台市博物館で行われている、「大航海時代へ ーマルコ・ポーロが開いた世界ー」展に行ってきました。あと2日、8月25日まで。
博物館の改修後の目玉企画第2弾で、かつ、天理大学附属参考館・天理図書館創立90周年特別展としての企画でもあります。
天理大参考館が所蔵する、5-8世紀から、ルネサンス、19世紀までのペルシャ・中国など美術品から、大航海時代の「東方見聞録」を初めとする、ヨーロッパの貴重な紀行記録(印刷物が多いのにびっくり)、世界地図等々。
また天理大図書館が所蔵する、伊達家に纏わる貴重な古文書、仙台藩のキリシタン関係文書などを展示。
さらに、仙台市博物館所蔵で、慶長遣欧使節の支倉常長から殿様への献上品で世界記憶遺産・国宝の4点、、数年に一度しか御開帳にならない、貴重な文化遺産まで見られる、稀有な機会です。⇒展示リスト(PDF)
わたくし的には、国宝の4点の内、「ローマ市民市民権証書」、「支倉常長像」、「ローマ教皇パウロ5世像」の3点は、見た事がありましたが、もう一つの国宝、常長がアジア?で入手した、「短剣」は初めて見てました。
精巧な細工の美しさと共に、常長の壮大な旅程に、思いを馳せることができます。
この展覧会は巧みな展示構成で、美しく東西の文化の交流を示す、超絶技巧のペルシャ、中国の美術品から始まり、大航海時代に続々と黄金の国ジパングを目指した冒険者、宣教師たちの世界観までを、手書き、印刷物、豊富な古地図、地球儀などの展示により展開。
まさに時空を超えて楽しめます。
日本の史料でも、南蛮人他200人以上を大きな屏風に描き分けた、江戸時代の絵師による「南蛮屏風」が、非常に面白いです。
さらに、欧州視点の大航海時代関連資料だけでなく、同時代の「現地の文化」、南米、アジアなどの美需品も、天理大で所蔵しており、その一部も展示されています。様々な技巧や宗教観の違いも、面白いですよ。
尚、会場の最後の方に、小さな「特別展示室」があって、天理図書館所蔵の「伊達家文書」として、徳川家康の花押入り書状、伊達政宗の書状とか、幕府や伊達藩で行われた、キリシタン弾圧関係の貴重な古文書があるので、歩き疲れても、忘れずにチェックを。
また、展示数が非常に多いので、お勧めは、有料アプリを使った音声ガイダンス。
ナビゲーターは、声優の田丸篤志さん(「アイカツ」、「刀剣乱舞-ONLINE」、「ハイキュー!!」など)
イヤホンとスマホを持って、要所で解説を聞くと、見所を押さえて鑑賞ができるのでお勧めです。アプリの事前購入700円、現地購入は600円。
入館料は、特別展料金で大人1200円、大学生1000円、小中500円など。高齢者、障害者、キャンパスメンバーズ等の各種割引があり。支払いは現金のみです。