ゴールデンウィーク明けから、一気に広まった豚インフルエンザ。
一ヶ月で日本では650人の患者が発生したそうですが、今のところ、毎年発生する季節性のインフルエンザ並みの強さということで、世界的大流行(パンデミック)宣言はされても、極端に恐れることはないようです。ただ、今後の変異や秋冬の「第2波」は当然考えておかないといけないのでしょう。
そこで、仙台市のHPに、アフリカで感染症治療の経験がある、医師の岩崎恵美子副市長が、手の洗い方を始め、企業や会社での対策や家庭での準備について動画で解説されています。去年のうちにアップされていたんですね。
また、今日のニュースで盛んに取り上げられていたのが、「仙台方式」と呼ばれる、軽症患者は自宅待機や、一般の病院で見てもらい(300箇所)、重症者は市立病院できっちり見るという二段階方式の対策。
そのために、まず市内のお医者さんにタミフルやマスクを市が配って、準備してある、ということです。
考えたら、あたり前の事ですが、国の対策では、センターは作っても、一般のお医者さんは自前で薬やマスクを調達しろ、というのですから、パンデミックといよりパニックになってしまいます。
仙台市は副市長の助言もあったのか、去年の12月の段階で国の方針の問題点(初期段階とパンデミックを一緒にしている)を指摘し、独自の対策案を作成していたようです。
動画を見て感心したのは、鳥インフルエンザを念頭に去年作られた動画の中で、「新型インフルエンザは重篤な症状を出すと考えられるが、実際に流行してみないと分からない」とはっきり言っていることです。
豚は確かにそうでした。十分注意はしないといけないが、一部のマスコミのように、データが乏しい内から不安感をいたずらに煽るだけで、実態をしっかり見ることをしないと、かえって混乱をきたすことになります。
また、市の計画では、逆に被害が甚大になって、対策にあたる公務員や医師が不足することを想定して、少ない人数での職務分担、医学生などの動員も検討されています。対策に完璧ということはないでしょうが、検討がいろいろされ準備されているという安心感は、市民にとって大きいですね。