副題が「仙台”ダテな”ライフを楽しむための49のルール」という、「仙台ルール」(中経出版/1000円/Kindle版もあり
)を読みました。
テレビの「ケンミンSHOW」風の内容で、全国主要都市ごとにあるシリーズ物の一冊ですが、読みきり2ページで49項目に分け、観光ガイド的なものから、仙台独特の文化や気候までを解説しています。テレビの方は、タイアップ臭がきついので、こちらの方がより実際に近いと思いますね。
芋煮における山形との対決やら、高校のライバル校対決、はんだやの話や地元で人気のローカル番組まで、いろいろなトピックが出ててきます。中学から長いこと住んでるずぶんとしても、未だに分かってない事が結構あります。
同感したエピソードとして、修学旅行に行く前に、先生から、「宮城県から来たと行っても理解されないから、仙台から来たと言うように」と言われたのを思い出しました。兵庫の人も「神戸」でまとめるらしいですが。。。
仙台に引越しされた方や、仙台人と交渉したりする前に、「地元色」を知るために、さっと読むには手頃な本です。
もっとも、この本でも言われているように、仙台で生まれて、そのまま住み続けている人の率が、実は23%に過ぎず、さらに震災後の社会増も増えているので、いわゆる独特の地元色は、どんどん薄くなっていくのかもしれません。
そして、街もあり自然もあり、人口約百万の都市としては「コンパクト・シティー」というところが、住みやすいということになっているようですが、郊外の古い住宅地には、都市内「限界集落」化しつつある地域もあります。今後はどうなっていくのでしょうか。
さて、ガイド的なこの本ですが、この他に、外から見た、もう少し深い「参考書」として、
学生時代から仙台に住み始めた、伊坂幸太郎の、2005年からのエッセイ集「仙台ぐらし」、
大分古い本ですが、昭和な仙台を、旅人として描く、司馬遼太郎の「街道をゆく〈26〉嵯峨散歩、仙台・石巻 (朝日文庫)」(1990年)、
そして、仙台の街の歴史を掘り起こした、「仙台藩ものがたり」(2002年/河北新報社編集局編)を、おすすめしたいと思います。