「企業のネットが星を被い/電子や光が駆け巡っても/国家や民族が消えてなくなる程/情報化されていない近未来/アジアの一角に横たわる/奇妙な企業集合体国/日本・・・・」が舞台という、25年前に始まった、士郎正宗原作のSFアクション漫画のアニメシリーズの最新作。、脚本:冲方丁。黄瀬和哉監督。
ファンの方には説明不要ですが、今回のシリーズは、去年から始まった、電子戦と特殊部的ミッションを行う、攻殻機動隊設立以前のエピソードをつなぐ全4作の3作目。最後の第4作は、9月6日に上映される予定とのことです。ということで、単独でこの映画だけを観てもピンとこないでしょう。TVシリーズの動画などを見てからの方が楽しめます。
小難しい話はこれくらいにして、少佐こと隊長の素子の過去の秘密が明らかになる、エピソードのつながりなのですが、どうもテレビシリーズの絵柄になれているせいか、キャラクターデザインが、納得いきませんね。
たしかに原作漫画とTVアニメシリーズやイノセントなど、もともと絵は違いますが、ARISEシリーズの人形のような顔とか、アンバランスなスタイルがどうも。今回は、、多少サービスカットもありますが、義体に愛はあるのか、という野暮な疑問はおいておいても、あの髪型はないわw
クルツとかサイードや、イケメンなどが、叶精作ばりの、ナイスな絵柄と衣装で丹念に仕上げられているのとは対照的に、攻殻のメンバーが同じような顔に見えてくる。とくに、荒巻とトグサの顔が似ている上に、猿っぽくてちょっと。もっとかっこいいはずなんだが。
ネットやコンピューターの技術が進化するほど、国家と人はばらばらになり、よりどころを求めるように民族主義が勃興、企業と政治家は、ひたすら、おのが権力と欲望に走るというのは、当たっていそうで怖いですが、それよりも、電子戦とか電磁、レーザー兵器で、ほぼ敵を征圧できるのに、なぜ、旧時代のメカニカルな銃などを使うのか、というKYな疑問も残ったままです。
それはともかく、TVシリーズの大人の素子が、早く戻ってきますように。