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「荒木飛呂彦の漫画術」を読む

仙台出身で、「ジョジョの奇妙な冒険 」などの作品で知られる漫画家、荒木飛呂彦さんの「荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書) -」を読みました。

荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書) -

プロの漫画を目指す誰かのために、というのが主目的の漫画創作入門書ですが、漫画の細かいテクニックは一部のみです。プロとして、「読まれる漫画」を作りだすにはどうしたらいいか、売れない時はどうするか、というなかなか聞けない話が書いてあります。

荒木さんも書いている通り、その基本的な考え方は、漫画のみならず、映画、小説などの作品制作や、顧客の心を掴む必要があるプレゼン、企画書作り、さらには論文作りなどにも参考になりそうです。

「キャラクター」「ストーリー」「世界観」「テーマ」の四大要素を踏まえながら、まずは一ページ目から読者を驚かし、次を読んで貰おうとする工夫。

当方も、漫画は映画に近い総合芸術だと思っていましたが、さすがにプロは、基本となるイメージから、シーンの絵やレイアウト、セリフなど湧いて来るというのは凄いですね。

まずは漫画の読者が望んでいる、「ハッピーエンド」「徐々にプラス」「カタルシス」のような感情を、しっかりとゴールに見据えながら書いていかないといけないし、そのためには売れている漫画の特徴をしっかり分析し、素材については徹底的に調べた上で、アレンジする。

著名漫画のどういう点が優れていて、なぜ売れたのかの分析も、とても面白かった。

一方で、売ることに追われて、自分を見失わないようにするため、しっかりと「自分は何を描きたいのか」という点は、ぶれてはいけない、ということです。ほかの人の徹底研究はしても、真似はしない。クリエイティブな仕事を続けるための基本でしょうが、改めて納得です。

ちなみに、あの「ジョジョ立ち」とか、なかには無理筋もあると思っていたら、解剖学や美術理論の基本を踏まえたうえで、捩じっていたのですね。ファンの方には、当然だろ、と言われそうですが。。。

超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第四部 45.岸辺露伴 Ver.2(荒木飛呂彦指定カラー) -
超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第四部 45.岸辺露伴 Ver.2(荒木飛呂彦指定カラー) –