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映画『ラストレター』を観る

岩井俊二原作・脚本・監督の映画『ラストレター』を見てきました。

豪華キャストが出演し、監督らしいというのでしょうか、抒情的な映画になっており、一定年齢以上の方には、じわっとくる作品ではないでしょうか。

何せ、出演が、福山雅治、松たか子、広瀬すず、森七菜、神木隆之介それに、エヴァはどうした!の庵野秀明w。

以下ネタバレあり。
高校時代の元恋人(すず2役)への想いに捕らわれて、一作しか書けなくなった中年の小説家(福山)が、高校の同窓会で仙台に戻り、ひょんな事から、姉に成りすました、恋人の妹(松)と手紙でやりとりが始まり、過去の気持ちを思い出す。さらに、姉妹の子供達(すず、森)とも出会い、人生の意味を再発見するという。。

いつもは原作を読む前に、映画を見るたちなのですが、今回は仙台がロケ地という事でつい先に読んでしまいましたw

小説の方は、本筋以外にも、夫婦のあり方、介護、嫁姑、DV、「遺族」など、社会的テーマも所々散りばめ、ストーリーを、ふくらませています。だぶん映画では端折るでしょう。という、当方の予想通りです。当然かもしれません。

さて、自分が、この映画で、最も印象に残ったのは、この作品を、リリカルなだけの作品ではなく、ぴりっとしたものにしている豊川悦司。

主人公の小説家から、恋人を、大学時代に奪った謎の男、敵役ですが、出演時間は短いのに、もの凄い存在感を出しています。さすがです。

原作的には、小説家も謎の男も、もっといじけた、相当なダメ男感にあふれているのですが、そこは福山、豊悦で行くわけですから、別なニュアンスになっておりますね。

映画は映画でいいのですが、生徒会長、聡明に見える、元恋人が、何故、かなりヤバイ感じの謎の男に引かれたのかが、端折られていますが、少しエピソードを、注入して欲しかったところです。

一方、高校時代の純愛模様、届かぬ想い、のところは、広瀬すず、神木隆之介(まだ高校生いける!)、森七菜で、せつなく描かれております。泣けます。

母娘2役だったり、過去と現在の話が交錯するので、中には、分かりにくく感じる方もいるかもしれませんので、この作品は、原作を読んでからの方が、いいのかもしれませんね。

さて、この作品は、原作が仙台が舞台ということで、仙台、白石でロケを行い、エキストラで、市民の方も大勢参加されているようですね。常盤木いいなあw

背景として、特に仙台、仙台というより、昭和な高校生たち、地方の家族模様の、一般的な背景として、いいところを抜き出して描かれているような気がします。

原作だと、地名のもじりから、すぐに、ああ、あそこかとか、なってしまいますが、映画はもっと汎用を狙ったと。

尚、場所から、作品をなぞりたい方には、フィルムコミッションの方で、ロケ地マップを公開しています。