少し時間が経ってしまいましたが、太平洋上で発生した2021年台風8号は、迷走しながら、7月28日午前6時頃宮城県石巻市に上陸(河北新報)、その後東北を横断して日本海で温帯低気圧になりました。
1951年の統計以来では、台風の宮城県の上陸は初めて。東北全体でも、大船渡に上陸した、2016年8月台風10号以来という2回目、珍しいコースでした。
当初の予想より、やや海よりを北上してからの上陸で、交通機関には運休など影響が出たものの、事前の警戒態勢もあって、人的、住宅被害がなかった(内閣府)のは、幸いでした。
2016年の時は、岩手県の高齢者施設など、26名の死者が出たほか、浸水の被害も広範(内閣府)でしたので、今回、早めに警戒、避難体制をとったのは、教訓が生かされた面もあると思います。
強い雨が降りましたが、台風の勢力があまり強くなかったせいもあるでしょう。しかし、早めの警戒、避難体制は「空振り」ではなく、「素振り」という、関係者の談話は、その通りだと思います。
そういえば、気象予報士が主人公の朝ドラの「おかえりモネ」で、2016年の台風の話題が出てきたのが、今回の8号が上陸するか、と同じ時点だったので、驚きました。
収録は大分前のはずなので、偶然でしょうが、「教訓」というテーマは、ドラマだけでなく、現実のものとして、東北の人は思ったのではないでしょうか。