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映画「アイネクライネナハトムジーク」を観る

今日から、仙台在住小説家、伊坂幸太郎原作の映画、「アイネクライネナハトムジーク」が、20日の全国公開に先駆け、宮城県先行公開されたので、早速観てきました。

監督今泉力哉、鈴木謙一脚本、三浦春馬多部未華子主演。音楽・主題歌は斉藤和義。以下多少ネタバレあり。


原作を読んでから見る必要はまったくないと思います。映像独特の表現が気持ちいいので、すっきりと、ほのぼの、ほっこりした気分で映画館を出れます。

タイムスリップとか、絶叫とか、空を飛んだりとか、華々しいシーンはないけれど、じれったい男どもと、様々なタイプの、(男から見て)いとおしい女性たちが出て来て、出会う映画。

ただ、日本人のヘビー級世界チャンピオン、というのが唯一有り得ない設定かな。これ、重要。

まず何よりも、女優さんを、どこにでもいる人物設定ながら、より美しく撮っているのがいいw

最初に出て来る、独身の美容師役の貫地谷しほりと、矢部悠馬と学生結婚して、二人の子持ちの母役の森絵梨佳が、うれしい事を言われた時の「受け」の表情が、たまらなく、かわいいのです。

多分、その一瞬には、ふたりの女優さんも力を込めたのではないでしょうか。力が抜けて見える演場面なのですが。

そして、主役の多部未華子。俺だけでなく、映画館を出ていくおばちゃま方も言っていましたが、非常に印象に残る表情のシーンがあります。

ヤマ場だから、一瞬だけど、すぐ分かるでしょう。バスの窓を見逃すな。監督サイコー。

逆に、天下のイケメン三浦春馬と、その先輩の原田泰造は、とことん油っけを抜いて、冴えないサラリーマン、ふつうの男っぽい味を出させる演出。矢部悠馬だけは、自由奔放w

ま、ファンの方からすれば、それもキャーと、なるんでしょうが、話しの展開上、ちょっとでも、イケメンオーラとか、コントの原田泰造が出ては、まずい話なので。

それと、BGMもシーンに合わせてかなり凝ってます。ドラマのナレーション代わり。主題歌だけでなく、音楽プロデューサーとして、斉藤和義の名前があったので、彼も指示しているのでしょうか。

ちなみに、ペデストリアンデッキで主題歌を歌っているのが、斉藤和義かと思って、ずいぶん痩せたな、と思ったら別の役者さんでしたw

今は、TVドラマでもアニメでも、複雑なストーリーが多いせいか、「説明ゼリフ」が多くて、満腹な時が多いのですが、この映画は、しっかりと、映像と音楽、風景、そして役者の表情で、語らせているので、昭和な私には、安心してその世界につかることができました。

え、どんなストーリーか、さっぱり分からない?

そんな野暮な事、書きますかいな!伊坂作品でっせ~

ともかくも、クリスマス前に見る事を、強く推奨します。

仙台市内でオール・ロケを敢行。せんだい・宮城フィルムコミッション支援により、1000名を超す、エキストラが参加との事です。

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