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アニメ映画「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を見る

2016年、「君の名は。」と共に、日本アニメの頂を見せた、こうの史代原作、片渕須直脚本・監督の映画「この世界の片隅に」

憑依した、のんさんと細部の描写に感動のあまり、私も3回見ましたw

さて、2016年の大ヒットの時から、カットされた部分を復活させた長尺版が出るとの話から、はや3年。ようやく「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」が公開になったので、さっそく見てきました。

お話の詳細は、省きますが、昭和18年、生活は厳しくとも、家族と、広島でのんびり育った18歳のすず(声・のん)が、軍港呉の海軍の事務官の夫・周作に見初められて、付きあう事も無く、嫁に行くところから始まります。

今回は、パフレットにあるように、単なる長尺版ではなく、2016年の作品では、エンドロールの線画で、少しだけ予告されていた、もうひとりの主人公、娼館のリンと、すずの夫・周作、そして、すずのエピソードが、後半に追加されています。

前作では、戦地ではない、軍港の呉で、空襲に見舞われながらも、日常を生き抜いていくすずと、やさしい夫・周作と、その家族を中心に描かれ、戦争の中の日常、日常の中に入り込む戦争を、淡々と描くことで、戦争の本質を、強烈に観客に訴える作品でした。

今回は、加えて、娼婦となったリンが、入ってくることで、夫婦のきずなとか、男女の機微など、まさに、さらにいくつもの普遍的なテーマが加わっています。

ふつうに生きていても、夫婦の間には秘密はある。戦時でも、それは同じ。それぞれに幸せに生きていくには、それをどう扱っていくのいか。

今回、同じシーンであっても、一番違いを感じたのは、終戦後、呉の橋の上で「すずさんを選んで良かった」と、夫・周作がしみじみ語る場面。

前作と今回とでは、言葉の意味合いが違ったものとして、受け取れました。

前作を何回も観た人でも、今回の作品も見ることをお勧めします。

また、先日NHKで前作が放送されましたが、多少カットされていましたし、今回は、内容的には5割増し。

テレビで見た人も、映画館でどうぞw

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