本ブログは[PR広告]が含まれています

映画『日日是好日』を見る

大森立嗣脚本・監督、樹木稀林、黒木華出演の映画『日日是好日』(にちにちこれこうじつ)を見ました。

原作は10年以上も前に出版された森下典子の自伝的エッセイ『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』。

自分は、まず女優さんで映画を見る口なので、昨年、惜しくも亡くなった樹木稀林さんが、茶道の先生役で出るというので、見てみました。


#晩年の稀林さんは、様々な役をやっていますが、アクの強い感じのおばあさんとか、庶民的な役柄が多かったので、品のいい茶道の先生といっても、何かブレイクがあるのでは、と思っていましたが、映画の趣旨がそうではないので、きりっとした、和服の似合う上品な奥様をしっかりと演じられていて、また別の面を見た思いです。

そこに、いろいろ人生に悩みながら茶道に親しんでいく、女子大生から40代くらいまでの女性を演ずるのが、若手女優で、着物が一番似合うという、黒木華さん。なかなか複雑な役ですが、嵌っていますね。

また近年では、あくどい役が多い鶴見辰吾が、主人公を静かに見守るやさしい父親役で、これもいい味出してます。

主な舞台は、和風の裏庭がある茶室というか和室で、四季の樹木の変化や、水の音の変化、そして室温の移り変わりまで感じられるような美術が素晴らしいですね。

なかなか思い通りに生きられない、主人公の生き様、気づきがテーマなんでしょうが、茶道の作法の繰り返し、季節や茶碗の愛で方を見ていると、不思議な、静かな世界に、いつの間にか佇んでいる感じで、穏やかな気分になれます。

アニメやファンタジー映画もいいですが、時には静かな映画もいいのでは。ちょっと疲れた貴方には、是非お勧めしたい映画です。

仙台では、地下鉄北四番丁駅徒歩10分の、フォーラム仙台で、1日1回上映されています。