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映画「重力ピエロ」を見る

仙台在住小説家、伊坂幸太郎氏原作の映画、「重力ピエロ」(監督:森淳一)を見てきました。全国公開は5月23日からですが、宮城県では地元ロケの関係もあって、先行上映されています。

本筋とは関係ないですが、せっかく青葉祭り(今年は5月16-17日)のすずめ踊りのシーンが出てくるので、全国公開も祭りの前だったら、DC効果が上がったかも。

さて、ミステリーの部分もあるので、これから見る人のために、内容は書きませんが、見る側のスタンスによって、見所も変わってくると思います。以下、独自な感想です。


伊坂作品の映画化という点では、エッセンスを取り出し、独特の「サラっとした感じ」をなんとか醸しだして、良くがんばってるな、という感じです。

一方、純粋に単独に映画として見た場合、かなり煮詰めても尚エピソードが多いので、「少し分かり難い」かもしれませんね。興味のある方は、映画を見てから、原作を読んだ方がいいかもしれません。

キャストは良かったです。特に悪役、渡部篤郎さんが、とっても憎たらしくて最高です。

こういう役ができるのは、演技力がある役者だけでしょう。俳優とかスターは、何かしらオーラというか、人を引きつける術を持っていると思うのですが、殺してやりたいほど憎たらしいという人物を、大げさにすごむ事無く、演じられるのはさすがです。

そして、主役の加瀬亮さんは、どんな役をやっても自分のものにしてしまっているし、岡田将生さんは、影のあるイケメンをこなしています。春をやった子役もえがったです。

映画的に内容を煮詰めて、盛り上がりをつけた相沢友子氏の脚本もいいと思います。

ちなみに、原作者が単なる「家族の映画」にならなくて良かったと言っているのに、宣伝では「家族愛」が強調されてしまうのは、致し方ないところでしょうか。

原作には、罪と罰、暴力と正義などのテーマが散りばめられていると思うのですが、そちらは本でということで。

余談ですが、東北大、一番町、八木山など、仙台人には、お馴染みの場所がいろいろ出てきますが、泉中央のシーンでは、ベガルタ後援会のフラッグがちらっと写ったりしております。

それでもって、まだ全国公開前なのに、早くもDVDが・・・

伊坂幸太郎 著 『重力ピエロ (新潮文庫)』   [PR]
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発行:2006/06) 出版社:新潮社 紙価格:704円
ジャンル:ミステリー 形態:文庫