佐伯一麦

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「私小説家」と評されるようです。わたくし的には表現される物が普遍性を帯びているなら、題材は何でもいいと思っているのですが。
さて、佐伯氏は小説家を目指し、進学校に入りながら就職。様々な職業を経たようですが、「電気工」時代の経験が作品に大きく影響しているようです。そういう意味で、小説ではありませんが、アスベスト禍をレポした「石の肺」は必読です。「芥川賞を取らなかった名作たち」も分かり易い解説とエグい題名で面白いです。
小説では、ノルウエーに滞在し、現地の人との交流の中から、こころの闇が、氷が解けるように明るくなっていく長編「ノルゲ」がお薦めです。

略歴と代表作

1959年宮城県生まれ、仙台一高卒。週刊誌記者、電気工などを経る。文芸セミナーの講師などもされている。「私小説家」と呼ばれるが、アスベスト禍を描くルポ作品などもある。
1984年『木を接ぐ』⇒ショート・サーキット―佐伯一麦初期作品集
 第3回海燕新人文学賞
1990年『ショート・サーキット
 第12回野間文芸新人賞
1991年『ア・ルース・ボーイ
 第4回三島由紀夫賞
1996年『遠き山に日は落ちて
 第1回木山捷平文学賞
2004年『鉄塔家族 上
 第31回大佛次郎賞
2005年『散歩歳時記
2007年『石の肺 アスベスト禍を追う
 『ノルゲ Norge』 第60回野間文芸賞受賞
2008年『ピロティ
2009年『芥川賞を取らなかった名作たち