伊集院 静

リンクにPR・広告を含んでいます



中年の人生の機微を描いて読ませます。野球好きで野球を題材にした作品や、晩年は時代物や、著名人の自伝を小説化した作品も。その他海外ゴルフ場案内、美術作品紹介、絵本、生き方を説くエッセイなど多作。

野球やギャンブルの場面などと、過去をオーバラップさせた初期の短編集が、余韻があって個人的には好きです。また、かつての東映映画を彷彿とさせるヤクザな男の一代記や、単身、国交の無い国に、身内を助けにひとり乗り込む父親をえがいた作品など、スペクタクルな長編も魅力的。


略歴と代表作

1950年山口県生まれ、立教大卒。作詞家、CMディレクターなどを経る。
直木賞審査委員も務めた。
ちなみに、著者夫人は仙台出身の篠ひろ子さん、娘西山繭子さんも女優。

1990年『乳房 』 第12回吉川英治文学新人賞
1992年『受け月 』 第107回直木賞
1994年『機関車先生 』第7回柴田錬三郎賞。
坂口憲ニ主演で映画化。
2001年『ごろごろ 』 第36回吉川英治文学賞
2006年『宙ぶらん
2008年『羊の目
2009年『少年譜
2010年、河北新報に仙台を舞台にした長編小説「青葉と天使」連載。
2023年11月24日、肝内胆管ガンのため死去。享年73歳。