伊坂幸太郎著「首折り男のための協奏曲を読みました。
2008年から2013年まで、新潮系の雑誌などで発表された7編の短編集。単行本化にあたり加筆修正。
あとがきにあるように、それぞれ個別にテーマで書かれた短編集なのですが、「犯罪者の人助け」「昔の出会った人との運命の再会」「いじめと復讐」など、伊坂作品に良く出てくるプロットが散りばめられており、著者の言う通り、トータルで、つながった作品のようにも思えてきます。ファンには、なじみ易いものかもしれません。
黒澤も出てきます。こんなに親しみやすかったっけというのが感想。また、舞台として「仙台」も出てきますが、特定の場所という感じにしてません。首折り男自体は2編にのみ顔を出します。
首折り男に間違られた男と、本人の入れ替わりが不思議な雰囲気をかもし出す、表題関連作が面白かったですね。
収録作品
「首折り男の周辺」
「濡れ衣の話」
「僕の舟」
「人間らしく」
「月曜日から逃げろ」
「相談役の話」
「合コンの話」