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瀬名秀明著「この青い空で君をつつもう」を読む

瀬名秀明著「この青い空で君をつつもう」を読みました。著者、久々の単行本。

筆者によると、母校の静岡高校をモデルとした、ということで、同校関係者や静岡の人には、懐かしい、ぴんとくる背景が、散りばめられていると思われます。

また、本の帯にも「青春ラブストーリー」とのキャッチがついていますが、私は、少し違った感想を持ちました。

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熊谷達也著「揺らぐ街」を読む

熊谷達也著「揺らぐ街」を読みました。

東日本大震災を、東京からの視点で描いた作品で、著者一連の「仙河海市もの」のひとつ、スピンオフとも捉えられますが、震災そのものというより、出版業界全体に対する主張を小説にした、すこし毛色の違う作品となっています。

以下ネタバレあり。

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伊坂幸太郎著「陽気なギャングは三つ数えろ」を読む

伊坂幸太郎著「陽気なギャングは三つ数えろ (ノン・ノベル)」を、ようやく読みました。

特技を持つ男女4人のギャングが活躍する「陽気なギャング」シリーズの最新第3作で、前作から9年ぶりとのこと。登場人物も歳を取っています。また本作には、著者の新作を出すにあたっての気持ちなども、書かれています。

最近の伊坂作品の「読みやすさ」から、ことば遊びや、しつこいほどに絡まる言い回しのテイストに戻り、旧作ファンが喜びそうな文体。そして王道の伏線と、どんでん返しが切れ味鋭く、後半にいくほど畳み込まれます。以下ネタバレあり。

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